
FXの自動売買(EA)を使っていると、「24時間ずっとMT4を動かさなきゃいけないのが大変だな…」「パソコンの電源、つけっぱなしでいいの?」そんな不安や疑問を感じたことはありませんか?
そこで登場するのが「VPS(仮想専用サーバー)」です!
VPSを使えば、
- 24時間365日、MT4が自動で動き続ける
- 災害やPCトラブルの影響を受けない
- 外出先でもスマホや別PCから管理できる
という理想的な運用環境が手に入ります。
- VPSとは何か?
- VPSを使うメリットと注意点
- VPSの選び方と導入手順
初心者の方にもわかるように丁寧に解説していきます。「これから自動売買を本気で運用していきたい」という方は、ぜひ最後まで読んでください。
1.なぜFXの自動売買にはVPSが必要なのか?
実は、自動売買で安定して稼ぎ続けるためには、“止まらない環境”を作ることが絶対に必要です。
FX市場は24時間動き続けていて、EA(自動売買)は相場の一瞬のチャンスを逃さずに取引を繰り返しているからです。もし、パソコンを止めてしまったり、通信が切れてしまうと、以下のような重大なリスクが起きる可能性が大きいです。
- EAが動かなくなって、エントリーや決済のチャンスを逃す
- 保有ポジションの管理ができず、大きな損失に繋がる
- 意図しないタイミングでポジションを放置してしまう
つまり、「24時間、途切れずにEAを動かし続ける」=「あなたの資産を守る」ことに直結しているのです。
2.VPSとは何か?初心者向けに解説
VPS(Virtual Private Server)とは、「インターネット上にある、あなた専用のパソコン」のようなものです。もっと簡単に言うと、
- PCを切っていても24時間365日動き続ける
- ネットにも常時つながっている
- 自分専用に貸し切りで使える
パソコンを、ネット上にレンタルして使えるサービスのことです。
このVPSに、FXの自動売買ソフト(EA)をセットしておけば、あなたがパソコンを閉じても、外出しても、寝ていても、ずっと自動でトレードを続けてくれるというわけです!
VPSと自宅PCの違いは?
項目 | 自宅PC | VPS |
---|---|---|
稼働時間 | ずっとつけておく必要あり | 24時間自動で稼働 |
停電・トラブル | 影響を受ける | 影響を受けない |
ネット接続 | 家のWi-Fiに依存 | 常に高速ネット接続 |
外出中の管理 | 不可(難しい) | スマホや別PCで管理可能 |
機器の故障リスク | あり(寿命も縮む) | VPS業者が管理・メンテナンス |
このように、「ずっと止められない」「絶対に落とせない」という自動売買には、VPSがベストな環境なんです。
VPSってどうやって使うの?
使い方もすごく簡単で、スマホや自宅のパソコンから、VPSにログインして、あとはいつものパソコンと同じように操作するだけ。
「画面だけインターネットの向こうにある」そんなイメージを持ってもらえればOKにゃ!
3.VPSを使うメリットとデメリット
VPS(仮想専用サーバー)は、自動売買を安定運用するうえで非常に強力な武器になります。VPSを使用する大きなメリットと、注意点(デメリット)について説明します。
3-1.VPSを使うメリット
- MT4/MT5が24時間止まらない
- 停電やフリーズのリスクを回避できる
- スマホや別PCからリモート操作できる
① MT4/MT5が24時間止まらない
自宅PCでEAを稼働していると、夜中に電源を切ったり、うっかりスリープ状態になったりするリスクがあります。しかし、VPSはインターネット上のサーバーに設置された”別のパソコン”のようなもの。このVPSにMT4やMT5を設置しておけば、自宅のPCがオフでも、VPS内では常にEAが動き続けます。
つまり、寝ている間、仕事をしている間、旅行中でも、24時間365日、トレードのチャンスを逃さず稼働し続けることが可能になるのです。
② 停電やフリーズのリスクを回避できる
自宅PCでEAを動かしていると、突然の停電やPCフリーズが最大の敵です。もし電気が止まれば、EAも強制終了。再起動までトレードチャンスを逃してしまうリスクがあります。
VPSはプロのデータセンターで管理されています。さらに、サーバー自体も高性能な業務用PC。個人用PCのような「突然落ちた」「画面が固まった」という心配がほぼありません。
VPSを使うことで、ハードウェア的なトラブルからEAを守れるのです。
③ スマホや別PCからリモート操作できる
VPSに接続するためのリモートデスクトップ機能を使えば、スマホやタブレット、他のパソコンからでもEAの稼働状況を簡単にチェックできます。
「家にいないときに、EAがどうなっているか心配……」そんな不安も、スマホでちょっと確認するだけで解消。
もしトラブルが発生しても、旅行先や外出先からすぐに対応できるので、常に安心感を持って運用を続けられます。
3-2.VPSを使うデメリット(注意点)
ただし、VPSにも注意点が存在します。こちらも理解したうえで選びましょう。
- 月額料金がかかる
- スペック次第では動作が重くなることも
- 初期設定にやや手間がかかる
① 月額料金がかかる
一般的なVPSは月額2,000円~3,000円ほどの利用料が必要です。(スペックによってはさらに高額になる場合も)
ただし、このコストは「24時間止まらない安心感」への投資と考えるべきです。EAで月に数千円以上の利益が見込めるなら、十分に回収できる費用と言えるでしょう。
逆に、まだ資金が少なすぎる人や、毎月の負担が気になる人は、まずは自宅PCで運用してから段階的に導入してもOKです。
② スペック次第では動作が重くなることも
安いプラン(メモリ1GBや2GB程度)だと、MT4/MT5を複数起動したり、EAをたくさん動かすとサーバーが重くなることがあります。
EAを本格的に複数本動かす予定があるなら、最初からメモリ4GB以上、CPU2コア以上のプランを選んでおくと安心です。
必要に応じて、あとからプラン変更できるVPS業者を選ぶのもひとつの手です。
③ 初期設定にやや手間がかかる
VPSにログインして、MT4/MT5をインストールして、EAを設置して──という一連の設定作業は、最初だけ少し手間がかかります。
詳しい手順を後述するから、安心するにゃ♪
パソコン操作に慣れていない初心者の方は、「難しそう」と感じるかもしれませんが、実は流れはとてもシンプルです。このあと【導入手順】のパートで、超初心者向けにわかりやすくガイドするので、心配しないでください。
4.VPSを使った自動売買の流れ
では、VPSを使ってEA(自動売買)を始めるまでの流れを、初めての人にもわかるように「ざっくり4ステップ」でご紹介します。
ステップ1.VPSを契約する(まずは業者選び)
まずはVPSを提供している業者と契約をします。おすすめは「お名前.com デスクトップクラウド」や「Xserver」など、
MT4専用プランがある日本語対応の業者が安心です。
選ぶポイントは以下の3つ
- MT4/MT5が快適に動くスペック(最低でもメモリ2GB以上)
- サポートが日本語対応で丁寧
- 月額2,000~3,000円程度で始められる
ステップ2.VPSにログインする
契約が完了すると、メールで「IPアドレス」「ログインID」「パスワード」が届きます。この情報を使って、自分のパソコンからVPSにリモート接続します。
Windowsなら標準機能の「リモートデスクトップ接続」、Macやスマホなら専用アプリを使えばOK。
ログインすると、まるで別のパソコンが目の前に現れたようなイメージになります。この中でMT4やEAを動かしていくことになります。
ステップ3.MT4/MT5をインストールする
VPS内のブラウザを使って、ブローカー(XMなど)の公式サイトからMT4(またはMT5)をダウンロードしてインストールします。
インストールが完了したら、自分のリアル口座のIDとパスワードでログイン。いつものMT4画面が、VPSの中でもそのまま使えるようになります。
ステップ4.EAを設置して稼働スタート!
あとはEA(自動売買ソフト)をVPSの中に設置すればOKです。ファイルをMT4にドラッグ&ドロップするだけなので、実はとっても簡単。
設定が完了すれば、VPSが24時間、あなたの代わりにトレードを実行してくれます。PCの電源を落としても、寝ていても、外出していても、自動売買が止まることはありません。
このように、「契約 → ログイン → MT4設置 → EA稼働」までの流れを一度覚えてしまえば、次回以降はほぼ放置でOKな自動化トレード環境が完成します。
5.VPSが必要なケース/不要なケース
「VPSって全員が使わないとダメなの?」という疑問をよく聞きますが、実は使うべき人・そうでない人が明確に分かれます。どんな人にとってVPSが必須か?逆に、自宅PCでも十分いける人はどんな人か?ケース別にわかりやすく解説します。
5-1.VPSが必要な人(VPS推奨)
以下に当てはまる人は、迷わずVPSを使うべきです。
- 24時間、自動売買を止めたくない人
→ EAは止まった瞬間にチャンスを逃したり、含み損が確定するリスクも。常時稼働が安定収益につながります。 - 複数のEAを同時に動かしている人
→ PCにかかる負荷が大きくなるため、VPSで分散しておく方が安心です。 - ノートPCを閉じて移動することが多い人/家族と共有している人
→ EAが止まる原因になりやすいため、独立したVPSがベスト。 - 昼間は会社・学校でMT4を見られない人
→ VPSなら、スマホからでも状況確認&操作できます。 - 電源トラブル・回線切断が心配な人
→ 突然の停電やWi-Fi断線でPCが落ちても、VPSなら問題なし!
遊びではなく、EAをしっかりと動かしたいという方は、基本的にはVPSの使用をおすすめします。
5-2.VPSが不要な人(自宅PCでもOK)
一方、以下に当てはまる人は、最初のうちはVPSなしでもOKです。
- とりあえず自動売買を試してみたいだけの人
→ 数日間だけEAの動きを観察したいなら、自宅PCで問題なし。 - 平日は常にPCを起動していて、自分で管理できる人
→ ただし、絶対にPCを落とさない覚悟が必要です。
VPSは月2,000~3,000円の経費で済むため、安定して利益が出てきた段階で導入する方が多いです。
「最初は自宅PCで試してみて、安定運用できるようになったらVPSへ移行」という流れでもまったく問題ありません。
6.おすすめのVPS業者とプラン選び
VPSを選ぶときに迷いやすいのが「どこの業者にするか?」という問題。料金だけでなく、スペック・使いやすさ・サポート体制など、判断基準はさまざまです。
そこで今回は、FX自動売買で低価格で、人気の高い3つのVPS業者を比較し、おすすめプランをご紹介します。
6-1.主要3社を比較!スペックと費用感の違い
業者名 | 月額料金(1ヶ月) | 月額料金(3ヶ月) | 初期費用 | リモートデスクトップ料金 | OS | CPU | メモリ | 容量 | 最低利用期間 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
FX自動売買専用VPS(お名前.com) | 2,640円 | 2,530円 | 無料 | 無料 | Windows | 不明 | 2GB | 150GB | 3ヶ月 |
XServer VPS | 2,740円 | 2,660円 | 無料 | 1,210円/月 | Windows | 3コア | 2GB | 100GB | なし |
ConoHa for Windows Server | – | 2,783円 | 無料 | 1,386円/月 | Windows | 3コア | 2GB | 100GB | なし |
お名前.com「FX自動売買専用VPS」
初心者・FX用途に特化した設計で、迷ったらこれ!
お名前.comのFX専用VPSは、自動売買に特化しているため、MT4/MT5を動かす前提のスペックと設定が整っています。他社に比べてリモートデスクトップ料金が「無料」で、月額料金も安価。
- リモート接続も含めたトータルコストが安い
- 専用設計なので、MT4/MT5との相性が抜群
- 事前設定がラク。FX初心者でも始めやすい
- 特になし
XServer VPS
VPS業界で実績豊富。高安定&高品質な定番業者
XServerは、もともとレンタルサーバー分野で有名な老舗。VPSも安定性が高く、国内サーバーで通信も高速。ただし、リモート接続には月1,210円の追加費用がかかるため、総コストはやや高めです。
- 国内サーバーで安定性が高い
- CPUは明記されており、3コアと安心の構成
- 最低利用期間なし(いつでも解約可能)
- リモート接続料金が別途必要で、トータルでやや割高
- FX専用設計ではないため、初期設定は少し手間
ConoHa for Windows Server
柔軟なプラン設計で、慣れている人には使いやすい
ConoHaはカスタマイズ性が高く、エンジニア系ユーザーにも人気のVPS。ただしFX用途に特化しているわけではなく、MT4やEAを使うには設定が少し複雑です。サポートもややビジネス寄り。
- 月額契約が可能&最低利用期間なし
- スペックが明示されており、安心感あり
- コントロールパネルの操作性が高い
- 初心者には少し難易度が高め
- リモート接続費用が最も高く、コスト高になりがち
- FX用途のチューニングがされておらず、設定に時間がかかる
6-2.初心者におすすめなのは「お名前.com FX専用VPS」
数あるVPSの中でも、特に初心者におすすめなのが「お名前.com FX専用VPS」です。
- FX自動売買専用に最適化された構成で、MT4/MT5の動作がスムーズ
- リモートデスクトップ料金が無料(他社では月1,000円以上かかることも)
- 必要な設定があらかじめ用意されていて、初期設定がラク
CPUのコア数は非公開ですが、実用上はMT4で1〜2つのEAを同時稼働させるには十分なスペックです。また、VPSの再起動や接続切れの際にもサポートが手厚く、初心者でも安心して運用をスタートできます。
「まずは自動売買に最適な環境を整えたい」という方は、迷わずお名前.comから始めるのがおすすめです。
7.VPSの契約方法(例:お名前.com VPS)


StartUPプランの2GBを選択

3ヶ月払いの方が少しだけ安くなります。どちらでも大丈夫です。

※私は申し込んでいません。

画面右のエリアに任意のメールアドレスとパスワードを入力し、次へボタンを押します。


電話番号認証へ進むを押します。

画面に表示されたPINを、音声ガイダンスのあとにスマホのボタンで入力

以上で申し込み完了です。
8.実際の導入方法(例:お名前.com VPS)
左側の項目から「デスクトップクラウド」を開き
契約したデスクトップクラウドのログインボタンを押す。

ダウンロードボタンを押すとVPSにログインできる「RDPファイル」がダウンロードされます。

ダウンロードした「RDPファイル」をダブルクリックし、接続ボタンを押し、パスワードを入力し「OK」を押す



9.VPS利用時のよくある質問とトラブル対応
さいごにVPSに関するよくある質問と、トラブルについてです。
VPSって絶対に必要ですか?
必須ではありませんが、安定運用を目指すならあった方が安心です。
MT4やEAを動かし続けるには、PCの電源を切らず、ネットも安定させておく必要があります。
VPSなら、24時間ずっと稼働でき、停電・ネット障害にも強いです。
どれくらいの料金がかかりますか?
A. 月2,000~3,000円程度が相場です。
契約するプラン(スペック)や業者にもよりますが、
「自動売買用のVPS」はこの範囲で利用できるものがほとんどです。
※VPSの利用料は経費として計上可能な場合もあるので、節税メリットもあります。
スマホだけでEAを動かすことはできますか?
スマホだけでの運用は基本NGです。
EAの稼働には「MT4(またはMT5)」というソフトが必要で、これはPC環境 or VPS環境で動かす前提です。
スマホはあくまで「確認用」で、スマホ単体で動かすことはできません。
途中でEAが止まるとどうなりますか?
利益チャンスを逃したり、含み損を確定させてしまう可能性があります。
特にトラリピ系やグリッド戦略のEAは、途中で止まると想定外の挙動になる恐れがあります。
だからこそ、「止まらない」VPSの利用が重要なんです。
VPSって難しそう…初心者でも設定できますか?
最初だけ少し手間ですが、手順通りにやれば誰でもできます。
導入の流れはこのあと(※次の章)で画像付きで詳しく解説します。
初期設定さえ終われば、あとは放置で自動稼働してくれるのでとてもラクです!
自分のPCをスリープやシャットダウンしても大丈夫?
VPSを使っていれば、あなたのPCをスリープしても問題ありません。
VPSはインターネット上にある「仮想パソコン」です。
あなたのPCとは独立して稼働しているため、あなたのPCの電源が落ちても、VPS内のEAは動き続けます。
むしろ、EAのために自分のPCをつけっぱなしにする必要がなくなるのがVPSの大きなメリットです。
よくあるトラブル対応について
次に、初心者がよく出くわすトラブルについてです。
MT4が閉じていた、PCが再起動していた、EAがエラーで止まった、などが考えられます。
よくある原因
- WindowsアップデートでVPSが自動再起動していた
- MT4を閉じたままにしていた
- EAを再設置後にパラメーターやマジックナンバーを未設定のままだった
VPS内でMT4がちゃんと起動していて、グラフ右上のニコちゃんマークがニッコリしているか?を定期的に確認しましょう。
自動起動設定をしておけば安心です。VPSが何らかの理由で再起動した場合、MT4が自動起動しないとEAも動きません。そのため、以下の対策をしておくのがおすすめです。
- 自動起動の設定方法
MT4のショートカットをスタートアップフォルダに登録する - 「スタート」→「ファイル名を指定して実行」で「shell:startup」と入力
- 開いたフォルダに、MT4のショートカットをコピーすればOK
これで、VPSが再起動した際もMT4が自動で起動し、EAも動き始めます。
9.まとめ
VPSは「ただのサーバー」ではありません。安定して自動売買を続けるために“欠かせない環境”であり、トレードで利益を積み上げるための“土台”そのものです。
MT4/MT5が止まらない。突然のPCトラブルにも動じない。そして、自分が寝ている間も、旅行中も、チャンスを逃さずに自動で稼働してくれる。それがVPSの最大の価値です。
導入には少しだけ手間がかかるかもしれませんが、最初の一歩を超えれば、あとはずっと安定運用が可能になります。
あなたが本気で「自動売買で利益を出したい」と思っているなら、ぜひVPSの導入を検討してみてください。
私がこの記事を書いたよ!

ぬこにゃん
為替市場の鋭い眼を持つネコにゃん! 自宅の心地よいオフィスから世界経済を見守り、 飼い主の傍らで日々のトレード 生活費を稼いでで飼い主を支えるにゃ!