銀の投資はどうやって始める?金やプラチナとの違いは?

銀の投資はどうやって始める?金やプラチナとの違いは?

「金投資は聞いたことがあるけれど、銀投資ってどうなの?」「銀も資産保全になるって本当?」と疑問を持たれる方は少なくありません。

ナナにゃん
ナナにゃん

そもそも、金投資と銀投資って何が違うの?

ぬこにゃん
ぬこにゃん

金と銀は一見似ているようで、実はそれぞれ特徴があるんだよ!

実は銀には、金やプラチナとは異なる需要と特徴があり、投資先として魅力を感じるポイントが多々存在します。

この記事でわかる事

  • 銀投資のメリットと注意点
  • 銀投資と金・プラチナの違い
  • 銀投資の方法と今後の見通し

本記事では、初心者が銀投資を始める際に知っておきたい基礎知識から、金やプラチナとの違い、銀投資のメリット・デメリット、具体的な投資方法、さらに今後の見通しや注意点までを網羅的にご紹介します。銀投資を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

1. 銀投資とは何か?

銀投資の概要

銀投資とは、読んで字のごとく“銀”を投資対象とすることです。資産運用や資産防衛のために、銀を購入・保有し、その後の価格上昇や現物の価値増加を期待して利益を得ることを目指します。

主な投資スタイルとしては、銀の現物(インゴットやコイン)を購入する方法と、銀ETFや先物取引など金融商品を通じて行う方法に大別されます。

具体的な方法については、追って説明するにゃ!

今、銀が注目される理由

  • 産業需要の高さ
    銀は工業用途での需要が非常に高い金属です。電気・電子部品や太陽光パネル、医療機器など、幅広い分野で使用されるため、「景気回復局面で需要が高まる資源」として注目されます。
  • 比較的安価に投資が始められる
    金やプラチナに比べて価格が安いので、少額からの投資がしやすいという特徴があります。
  • 工業金属としての特性
    金は“安全資産”として認知されていますが、銀は「工業的価値+価値保全的な金属」という2つの側面を持ちます。
  • 供給量・需給バランスの見通し銀は工業需要が伸びている一方、産出量には限りがあるため、将来的に需給が逼迫し価格が上昇すると見られることもあります。

2. 金やプラチナとの違いは?

ここでは、金・銀・プラチナそれぞれの特徴や違いを分かりやすく表にまとめます。

金(Gold)銀(Silver)プラチナ(Platinum)
主な用途投資・装飾品(宝飾)工業用途(電子部品・医療・太陽光パネルなど)、宝飾、投資自動車触媒、宝飾、投資
価格帯高い(1gあたり数千円程度)比較的安い(1gあたり百数十円~数百円程度)金より少し安いか、時期によっては同水準になることもある
価格変動比較的安定的需要動向により金以上に変動が大きい需要・供給に左右されやすく、金と比べると変動幅が大きいことが多い
安全資産“有事の金”として知名度が高い金ほどの“安全資産”イメージは薄いが、値上がり期待+実需への需要がある歴史的には希少性が高く、近年は投資対象としての人気も高い
投資のしやすさインゴット(実物)・コイン・ETFや先物など多様な手段と同じく、インゴット・コイン・ETFや先物など多様で、価格も安いので少額投資がしやすい同様にインゴット・コイン・ETFがあり、ただし価格は金と変わらないかやや安め

金と銀の違い

  • 価格面の違い
    金は希少性が高く、「安全資産」として世界的に認知度が高いために、銀よりも価格は高水準で推移する傾向があります。一方で銀は工業需要の影響を大きく受けるため、景気が良くなると価格が急上昇することもある反面、景気が悪化すると需要減退で値下がりが大きくなることもあるなど、振れ幅が大きい傾向があります。
  • 投資スタンスの違い
    金は「価値の保全」に重きを置く投資家に支持され、銀は「工業需要も織り込んだ値上がり益」を狙う投資家に人気があります。

プラチナとの違い

  • 自動車触媒での需要が大きい
    プラチナは主に自動車触媒として使用されるため、世界的な環境規制や自動車生産台数などの影響を受けやすい金属です。
  • 投資対象としてのシェア
    プラチナは金ほど人気が高いわけではなく、投資市場としては銀よりもマイナーとされる面があります。しかしプラチナも希少性がある金属であり、急激に需要が増えると価格が上がりやすい側面があります。

3. 銀投資のメリットは?

次に、銀投資特有のメリットを見ていきましょう。

(1) 比較的低コストで始められる

金やプラチナに比べてグラム単価が安いため、初期投資額が少なく済みます。金は1gあたり数千円の価格帯ですが、銀は100円台~数百円台で購入できる時期もあり、投資ハードルが低いことが魅力です。

(2) 工業需要の拡大期待

電気・電子製品や太陽光パネル、医療用機器といった幅広い産業で必要とされるため、世界経済の回復や環境エネルギー分野の拡大が進むと銀の需要も上向くと考えられています。特に太陽光パネルはクリーンエネルギーとして世界的に需要が伸びており、銀価格の上昇要因の一つとされます。

(3) インフレヘッジ・資産保全効果

金ほどではないにせよ、銀も「実物資産」としての側面があり、インフレに強い性質を持ちます。また、世界的な金融不安やドルの価値下落が起きた際に「貴金属に資金が流入する」という動きが期待できるため、資産分散の一角として注目されます。

これは金と同じだにゃ!

(4) ボラティリティが高くリターンを狙いやすい

銀は、金よりも価格変動が大きい(ボラティリティが高い)ため、相場が上昇局面に入ったときのリターンが大きくなる可能性があります。リスクを厭わない投資家にとっては、比較的短期での値幅取りが狙えるとも言えます。

4. 主な銀投資方法

銀に投資する方法は、大きくわけて5つあります。

  1. 銀の現物保有(インゴット・コイン)
  2. 銀ETF(上場投資信託)
  3. 銀先物取引
  4. 純金積立や貴金属積立の一環としての銀
  5. 銀関連株式・投資信託

(1) 銀の現物保有(インゴット・コイン)

  • 銀インゴット
    純度99.9%以上の銀を一定重量の塊にしたものです。地金商や貴金属販売業者、証券会社などを通じて購入できます。重量が大きくなるほど単価は割安になりますが、売買時の手数料、保管コストを考慮する必要があります。
  • 銀貨(シルバーコイン)
    投資用銀貨(メイプルリーフ銀貨、アメリカンイーグル銀貨など)や記念コインがあります。コインは比較的小口で購入しやすく、コレクション要素も兼ね備えているため人気があります。一方で、プレミアム価格が付く場合や偽物のリスク、保管場所などを注意する必要があります。

(2) 銀ETF(上場投資信託)

証券取引所に上場している銀関連のETFに投資する方法です。ETFを通じて間接的に銀の現物を保有している形となります。

  • メリット
    少額から購入でき、流動性が高いため売買がスムーズ。保管の手間やリスクがない。
  • デメリット
    信託報酬などのコストが発生する。価格と実際の銀量に多少の乖離が生じる可能性がある。

(3) 銀先物取引

証券取引所の先物市場で銀の先物を売買する方法です。

レバレッジを効かせられるので、少額資金で大きな取引ができる反面、リスクも高くなります。短期的な値幅取りを狙う投資家に適した手段ですが、商品先物取引の仕組みやリスクを十分理解しておく必要があります。

レバレッジとは?

少ない資金で大きな取引を行う事。レバレッジ100倍なら、元手10,000円で100万円分の取引をする事が可能です。その分得られる利益が大きくなる半面、元手以上のマイナスを被る可能性もあるので注意が必要です。

海外口座なら、ゼロカットシステムがあるからマイナスにはならなくて安心なんだにゃ!

(4) 純金積立や貴金属積立の一環としての銀

証券会社・貴金属販売会社のサービスによっては、金・プラチナと同様に銀の積立投資を毎月定額で行える商品があります。

  • メリット
    ドルコスト平均法を活用できるため、時間分散が可能。少額から長期でコツコツ積み立てられる。
  • デメリット
    現物受け取りには手数料がかかる場合がある。また、積立をやめたい場合の解約方法やコストを確認しておく必要がある。

(5) 銀関連株式・投資信託

銀の採掘会社や製錬会社、あるいは銀の需要増に恩恵を受ける企業の株式に投資する方法もあります。ただし、株式価格は銀の価格だけでなく、その会社の業績や市場動向、経営リスクなどにも左右されるため、銀価格のみに連動しにくい点には注意が必要です。

5. 銀投資はいくらから始められる?

銀投資の資金は投資する方法によって異なってきますが、最低価格は1,000円前後~になります。

少額なら数千円~でも可能

  • 銀貨(シルバーコイン)の購入
    1枚あたり数千円~購入できるコインも多く、初心者でも比較的手を出しやすいです。
  • 銀ETFの購入
    証券会社の口座開設後、1口単位で購入できるため、数千円から投資を始められる商品もあります。
  • 純金・純銀積立
    月々1,000円からスタートできるサービスもあり、ハードルは低めです。

まとまった資金ならインゴットも

「ある程度まとまった資金がある」「現物の存在感を重視したい」という方は、インゴット(銀地金)を購入する方法も検討できます。

大きな重量のインゴットほどグラムあたりの単価は安くなりますが、保管や売却手続きの手間がある点を踏まえて判断しましょう。

6. 銀等は今後どうなる? ~銀投資の注意点~

銀価格は、工業需要に大きく左右されるため、世界経済の状況や技術革新の動向次第で今後も大きく変動しうると考えられています。

また、ESG投資の流れや再生可能エネルギーの拡大によって、太陽光パネルに欠かせない銀需要がさらに伸びる可能性があります。銀は「インダストリアルメタル」でありながら「貴金属」であるという二面性を持つがゆえ、景気が上向く局面では需要が伸びやすく、供給不足が意識されれば価格上昇が見込まれるのが大きなポイントです。

一方、投資家にとってはいくつかの注意点も押さえておく必要があります。

(1) 価格変動が大きい

メリットでも触れた通り、銀はボラティリティが高く、価格の乱高下が起きやすい金属です。短期の値幅取りを狙うならチャンスがある一方、長期で保有していると予想外に急落するリスクもあります。過度なレバレッジを効かせた先物取引はハイリスクですので、初心者は慎重に取り組むべきでしょう。

(2) 保管・管理リスク

  • インゴット・コインの現物保有の場合
    盗難や紛失のリスクがあります。自宅で保管する場合は耐火金庫などを用意する必要があり、銀行の貸金庫を利用する場合は年間利用料がかかります。銀は酸化や変色が起こることもあるので、湿気管理にも注意が必要です。
  • 偽物のリスク
    投資用銀貨を海外から安易に個人輸入する場合など、偽物を掴まされるリスクも存在します。信頼できる販売業者やブランドから購入し、鑑定書や保証書を確認しましょう。

(3) マーケット流動性

金に比べると銀は流動性が高いとはいえ、場合によっては買いたいとき・売りたいときに希望する価格で売買が成立しないこともあります。

特に現物(インゴットやコイン)はディーラーの買い取り価格と売り出し価格に差がある(スプレッドが広い)ため、利益を出すにはある程度の値上がり幅が必要となる点も頭に入れておきましょう。

(4) 消費税・手数料

  • 消費税
    日本国内で銀の現物を購入する場合は消費税がかかります。一方、金の現物は投資用純金地金であれば課税対象外となるため、この点が金投資と比べたときのコストの違いになります。
  • 売買手数料
    地金商や証券会社によって手数料体系は異なるため、購入前にしっかり比較しましょう。

7. 銀投資のおすすめの投資方法は?

目的別!おすすめの銀投資方法

  • 初心者向けは「銀ETF」or「純銀積み立て」
  • 本格的に銀を所有したいなら「インゴット」や「投資用銀貨」
  • 短期間で利益を狙うなら「先物取引」
  • 長期的な上昇見込みを狙うなら「銀関連株式・投資信託」

最後に、「初心者から上級者まで幅広い層におすすめの投資方法」を整理しつつ、銀投資の選び方を解説します。

(1) 初心者には「銀ETF」「純銀積立」

  • 少額から手軽に始めたいなら
    銀のETFや純銀積立が最も手軽です。証券会社口座を開設して少額から買い付けることができ、保管の手間や偽物の心配がありません。
  • コスト確認は必須
    ETFの場合は信託報酬率、積立の場合は購入手数料・スプレッドなど、どのくらいコストがかかるかを確認しましょう。

(2) 本格的に銀を所有したいなら「インゴット」や「投資用銀貨」

  • 資産の実物保有に魅力を感じる方
    インゴットや投資用銀貨は、手元に現物を置く安心感やコレクション性が魅力です。ただし、保管コスト消費税がかかることを想定しておきましょう。
  • 信用できる販売業者を選ぶ
    偽物のリスクを避けるため、実績や知名度のある地金商や証券会社、貴金属専門店を利用するのがおすすめです。

(3) 短期間で利益を狙うなら「先物取引」

  • ハイリスク・ハイリターンを狙う方
    商品先物取引で銀を扱うことで大きなリターンが狙えますが、相場急変で大きな損失を被るリスクも大きいです。
  • 専門知識とリスク管理が必須
    先物取引は値動きや証拠金維持率、ロスカットルールなど複雑な仕組みがあるため、経験者向けの投資手法といえます。

(4) 長期的な上昇見込みを狙うなら「銀関連株式・投資信託」

  • 銀の需要拡大や関連企業の成長期待に投資したい方
    銀鉱山会社や製錬会社の株式、または関連セクターに投資する投資信託を保有する方法です。
  • 銀価格だけではなく企業リスクも考慮
    業績不振や経営トラブルにより、銀価格が上がっても株価が下がる可能性もあるため、分散投資が基本です。

まとめ

銀は金やプラチナと比べて投資単価が安く、工業需要の拡大や環境エネルギー分野の成長により、今後の価格上昇が期待される魅力的な金属です。一方で、ボラティリティが高く、価格が乱高下しやすいことや、現物購入時に消費税がかかる点など、注意すべきリスクも存在します。

  • インゴット・コインは実物資産としての魅力があり、“所有する喜び”も得られます。
  • ETF・積立は少額から手軽に始められ、初心者でも管理がしやすい方法です。
  • 先物取引はハイリスク・ハイリターンで、相場の分析やリスク管理が不可欠です。

銀は「工業的な需要」と「貴金属としての価値」の両面から将来性が注目される投資対象であり、初めての貴金属投資にも挑戦しやすい側面があります。とはいえ、投資である以上はリスクが伴い、特に銀は値動きが激しい側面があるため、余剰資金でスタートすることや、分散投資の一環として取り入れることが重要です。

これから銀投資を始める方は、ご自身の投資目的やリスク許容度、運用期間に合わせて最適な投資スタイルを選択し、情報収集や市場動向の把握を怠らずに行いましょう。銀の特性を活かした投資戦略を組み立て、上手に資産形成に活かしてみてください。

私がこの記事を書いたよ!

ぬこにゃん

ぬこにゃん

為替市場の鋭い眼を持つネコにゃん! 自宅の心地よいオフィスから世界経済を見守り、 飼い主の傍らで日々のトレード 生活費を稼いでで飼い主を支えるにゃ!

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